いよいよ手植えしてやったけど、その前に

田植えに向けての準備、いや、その前にここの田んぼを借りる経緯まで書きたいー。

旦那様(マタギ)のUターンのタイミングでお嫁に来たのが13年前。以前は宮城県仙台市に住んでいて。都会でも田舎でもないけど、欲しいものは手に入る、わりかし便利な地域に住んでいたから、なのか知らないけど、野菜に土がついていると「汚い」と思うような変な育ちをしていました。

 

お嫁に来たら、近所のおばあちゃんが、畑で収穫した春菊を勝手口の階段に「食うか」と言ってポンと投げていく。ありがたいけど、そこに虫や土がついていることに、びっくりして、ようやく気が付く。

 

「野菜は土からできている」

 

何てことだ、そんな当たり前のこと、幼稚園児でも知っているのに。

食べ物を土に落としたら、汚いとゴミ箱に放っていた気がする。

土から育てて、収穫して、きれいに土を洗い落して、梱包してくれている人がいたことをその時、初めて自分事として考えた。それまでも頭では分かっていたんだろうけど、自分事じゃなかったんだろうな。

 

お金を払った対価としての食べ物には、どうしても利己的になってしまうんだろう。お金を払った瞬間に自分のものになる食べ物には、そこに至る経緯や、関わった人や自然のことにまで思いを馳せている暇がない。

だって、お金払ってるし。

お金稼いでるし。

忙しいし。

 

近所の母さんが置いてってくれた春菊は、茎を持つとポキッっと折れてしまうくらいみずみずしくて、生で食べたくなるほどの新鮮さ!!幸せ-----。

「タダで。最高の食材が。手に入る」

 

それが。

実は、お金を払っても買えないものだったんです。

小売りに回る食べ物には様々な規格や規制があるから、その規格に合ったものを作るには、種から肥料、農薬までしっかり管理して、いつもスーパーでよく見る「野菜」に育てなくてはいけないし、収穫後も洗って選別して整えて梱包して、卸売市場にでて、小売業者に行って、やっと消費者の手元に届くわけで、母さんの春菊みたいなみずみずしさは、絶対にない、わけで。

 

どう考えても、お金払うより、作った方がいいじゃん。

 

てことで、畑を耕し始めたのが9年くらい前かな。田んぼを始めたのが6年くらい前。

我が家には、畑も田んぼも土地も何もなく。

全部借り物です。

無責任に耕作できるのは、今思うと幸せだな。

 

さて。田んぼは今まで1反作っていました。と言っても、機械も何もないので、田植え稲刈り乾燥脱穀、すべて親戚の農家任せ。こだわったのは無農薬有機で育てる、ということだけ。

 

無農薬有機で育ててみたら、収穫量が少なくて、慣行栽培の6割程度しか採れなかったので、親戚の農家は迷惑千万。というのも収穫した籾を乾燥機に掛けるときに、一定の量以上ないとうまく機械が動かないのだけど、無農薬にこだわった米なので、他の米と混ぜるわけにもいかず、乾燥にとても神経を使ったのだそう。

そんなことも知らず、いや、知っていても、頑なに農薬は使いたくなかったので、親戚の農家を頼らない方法を模索しました。

機械に頼れない量なら、手作業でやればいい。

 

てことで、田植えは手作業!稲刈りも手刈り!乾燥ははさ掛け!脱穀ハーベスタ!(ここは足踏みじゃないのか!w)精米は近所のコイン精米機、と。自力でできる方法でチャレンジしたのがH28。

しかも、この際、手植えするなら、稲の苗から無農薬がいいな、と思っていたので、秋田県潟上市で自然農に取り組む「ファームガーデンたそがれ」の菊池晃生さんにお願いして、無農薬ササニシキの苗を譲っていただきました。

 

で、できたのが、28年産無農薬ササニシキ

完全に私感ですけど、最高にうまいです。

今朝も炊いたけど、やっぱり最高に美味しいです。

たぶん、間違ってません。

 

が。

去年、1反の面積を手作業するのはとてもじゃないけど大変でした。

田植えの後の、太ももの張りは1か月たっても治らなかったし。再起不能になりかけたこともしばしば。それに、たくさんの人に迷惑をかけないと作れなったので、自分なりに完璧な米を作った経験をもって、田んぼは終了しよう!と決めました。

 

以上が、今年の田んぼ作業までの、経緯でした。